緑内障と診断されたときに役立ちそうなウェブページ選(2)の続きです。
緑内障診療ガイドライン(第4版,2017年)は、「緑内障に対する眼圧下降治療には、薬物治療、レーザー治療、手術治療の選択肢がある」(p. 23. 太字は当ブログ管理人による)と述べています。本エントリーでは、点眼する際の注意点やSLTレーザーなどの治療法、緑内障患者が日常で気をつけることなどに関する、参考になりそうなウェブページを紹介します。
※本エントリーは、参考になりそうだと当ブログ管理人が個人的に感じたものを取り上げているのみです。すべての治療法を網羅してはいません。その点をご了承ください。
緑内障の点眼を正しくつけましょう その②
https://www.moriyaganka.com/blog/20337628.html/
上のウェブページでは、眼のどこをめがけて点眼すればよいかや、1回の点眼でたくさん滴下してしまわないコツなどについて図解で解説しています。
10590:緑内障点眼薬治療が奏功するための要件
https://www.kiyosawa.or.jp/glaucoma/50105.html
緑内障の点眼を正しくつけましょう その②と同様に、点眼の際の留意点について書いています。点眼間隔(5分以上)、点眼後の閉瞼(1分)、涙嚢部圧迫(1分)など、参考になります。
涙嚢部の圧迫と点眼後の閉瞼が悪いと血中濃度は3倍となり、副作用が出易くなる。涙嚢部圧迫により眼圧の低下は1.5mmHgが3.0mmHg低下に増強できる。
緑内障? 治療:SLTレーザー
http://www.blog.sannoudaiganka.jp/?p=285
上のウェブページではSLTレーザーという治療法を紹介しています。
SLTレーザーは、隅角に特殊なレーザー光線を照射することで、隅角からの房水の排出を増加させ、眼圧を下げる治療法です。
点眼薬の麻酔で施行可能で、痛みはほとんどない。治療時間は5~10分。当日から入浴や洗顔も可能。生活の制限なし。レーザーがよく効いた人は、点眼薬をつけなくてよくなったり、点眼薬の数を減らすことができる。効果が約1年間持続。効果が弱くなってきたときには何回でも再治療が可能。
と、とても良い治療のように思えます。
しかし問題点もあり、費用が高い、人によって効果に差がある(「良く効く人では、治療前35の眼圧が10とかにまで下がることがあります。逆に、全く効果が出ない人も20%くらいあります」)。
上のウェブページを書いた先生は、SLTレーザーを第一選択ではお勧めしておらず、一定の条件が当てはまる場合に勧めているようです。
緑内障34 日本初導入 CYCLO G6 レーザー①(新型毛様体凝固術)
http://www.blog.sannoudaiganka.jp/?p=622
眼圧30%以上の低下、または眼圧の正常化(20mmHg以下)を得られる可能性が70~80%で得られるという、とんでもない成績を誇る画期的な治療機器[中略]眼球勞などの重篤な合併症の発生が世界中で未だかつて1例もない
緑内障で悩む患者にとっては、希望となりそうな治療機器が紹介されています。上のウェブページ執筆時点(2017年12月)では、受け入れ可能な患者に条件があるようです。詳細はリンク先を。
緑内障患者が日常で気をつけること
https://www.moriyaganka.com/blog/21108885.html/
「外来では良く「日常で気をつけることはありませんか?」とよく聞かれます。」それに対する答えは・・・?
詳細はリンク先をやはりご覧ください。個人的には、最後の、「あまり神経質になりすぎない」という項目が参考になりました。この点にも関連すると思いますが、次のウェブページが、「緑内障気質」という言葉を紹介しています。
なお、緑内障の人は服用してはいけないと一般に言われている薬がありますが、以下の各URLによると、緑内障のタイプによって、飲んでよい場合とそうでない場合に分かれます。緑内障だともし診断された場合、飲んでダメな薬があるかどうか、眼科医に必ず確認したいところです。
- 緑内障の患者さんが飲んではいけない禁忌なお薬。しかし、それは、すべての緑内障の患者さんが飲んではいけないわけではありません。
http://blog.livedoor.jp/eyedoctor/archives/51374588.html - 緑内障禁忌薬剤の使用
https://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03164_03 - 「緑内障の人はお薬を出せません」と言われた事はありますか?
https://haraganka.com/drop
緑内障の患者さんの性格は?緑内障気質とは?あるデーターから裏付けられたものは
http://blog.livedoor.jp/eyedoctor/archives/51413252.html
上のウェブページによれば、緑内障気質(「まじめで几帳面、神経質」)という言葉があるようです。
緑内障気質についての医学的根拠はありませんが、経験に基づいて眼科の医療関係者の間に緑内障気質という言葉が浸透していったものだと思います。
[中略]
しかし、沖縄で開催された第20回日本緑内障学会でそれを裏付けるような発表がありました。
[中略]
明るく前向きに生活するのも緑内障の進行を抑える一つの方法ではないでしょうか。もちろん緑内障の治療のことに注意していくことは重要ですが、病気のことばかりを考えず、時には気分転換も必要かもしれません。
緑内障に関するウェブページをこれまで複数見てきました。早期発見に努めることや、サボらずに定期的に受診をしていれば、過剰に恐れる必要はないという趣旨のことが書いてあるページが目立つ印象です。もし緑内障と診断されたとしても、できるだけ明るく前向きに生活していきたいところです。
緑内障と診断されたときに役立ちそうなウェブページ選(4)に続きます。