緑内障と診断されたときに役立ちそうなウェブページ選(1)の続きです。
緑内障と診断されたり、緑内障になるリスクが高いと言われた場合、視野検査を定期的に受けることになると思います。視野検査の結果にはいろいろな項目がありますが、以下のウェブページを読めば、それらの項目を理解しやすくなりそうです。
視野検査全般
緑内障? 静的視野検査:ハンフリー その1
http://www.blog.sannoudaiganka.jp/?p=196
上記は、視野検査やNFLD(「神経の薄い場所」)など、患者にとって基本的なことを学べるウェブページだと思います。
緑内障? 静的視野検査:ハンフリー その2
http://www.blog.sannoudaiganka.jp/?p=197
上記のウェブページも、視野欠損、検査結果を捨てずに保管することの重要性、MD値(「視野検査の重症度、病気の進行具合」)など、やはり、患者にとって参考になると思います。次のとおり、検査結果を経時的に比較することの重要性を述べてもいます。
1回前の検査結果と比べるだけだと、変化がないと思うような場合でも、1年前、2年前、3年前と、きちんと並べて比べてみると、実は徐々に悪化していることが分かる場合なども多々あります。
MD値
MD値を理解して、緑内障診療を理解する
https://www.moriyaganka.com/blog/16915674.html/
上記は、タイトルのとおり、視野検査の結果に表示されるMD値というものを患者が理解するのに有用なウェブページだと思います。
MD値というのは、同じ年齢の正常者と比較した視野の欠け具合を表したもので、緑内障の場合、緑内障が悪化しているかどうかの指標になります。一般的に、緑内障の場合、MD値が6以下で軽度、6-12で中程度、12以上で重度と判断します。この視野検査のMD値を数年分まとめて表にすると、緑内障の進行具合がわかります。
2つ上に挙げたウェブページ緑内障? 静的視野検査:ハンフリー その2では、MD値がマイナス15以上になると危険領域で、失明するかしないかなどの検討に入ると述べています。
当院の検査機器の紹介:HRTⅡ(その5)
https://takeganka.exblog.jp/5017643/
上のウェブページは、「緑内障というのは、どんなに治療をしても、徐々に進行するのを完全に止めることは困難」であり、「認めていい緑内障進行の程度」がポイントだと述べています。無治療だと60歳台で危険領域に入ってしまう緑内障眼を、治療して悪化速度を落とし、危険領域に入るのを80歳台や100歳近くにまで持っていく、という例を挙げています。
754 Q&A 緑内障の視野欠損が短期間で進行したとの質問とそのお答
https://www.kiyosawa.or.jp/uncategorized/36431.html
本エントリーでこれまで紹介してきたウェブページを読むと、視野検査を受けた際は、MD値に注目してみようと思えます。ところが、視野検査には誤差があるようです。上のウェブページは次のとおり述べています。
MD値は、患者さんがその測定に習熟していないと、マイナス3.0であったり、マイナス7.0に悪化したり、またマイナス1,5に改善したように測定されたりと、日によっても視野の変動は大きいので一喜一憂はされない方がよいです。測定を繰り返すうちに安定した値が出せるようになります。
VFI
MD値のほかに、VFIという指標もあります。これについては、以下の2つのウェブページが参考になります。
緑内障−最近の検査など その2
http://hirotsuji-eye.com/eye/e48
視野検査の結果のうちで、特に中心部分に重要性を持たせ、視野の異常度を表すことのできるVFI(単位は%)という指標が考えだされました。MD値が同じでも、中心部が保たれていればVFIが良い値になり、中心に異常があれば悪い値になります。より実質的な障害の程度を数字で表せる値であると言えます。このVFIの値を経時的に評価し、MD値を使っていた場合よりも確実に数年後の進行予測がたてられるようになりました。
視野検査について (420)
https://takeganka.exblog.jp/12545053/
今まで、視野検査を代表する数字はMDでしたが、これだと、中心視野の障害が強いものも、そうでないものも、MDが同じということがあり、現実の重症度を反映していないことが多かったのですが、このVFIは、その点を考慮し、中心視野に重みずけを行って、%表示してくれます。
緑内障と診断されたときに役立ちそうなウェブページ選(3)に続きます。